田瓶市は昨日、同市の代表的な催しの一つである「停電の日」を、従来の8月下旬から前倒して7月10日に実施することを決定した。感染症対策で様々な祭事が延期となり、学校行事や企業イベントがずれ込んでいるため、これらと時期をずらすようにしたものだ。
「停電の日」は夜8時から翌3時までの間電力供給が停止されるイベントだ。季節停電、停電祭などともよばれる。戦後の電力不安による輪番停電を発端として始まった風習だが、最近は家族とゆっくりとした時間を過ごすため、と解釈し奨励する企業体も多い。
自治体によってはキャンプファイヤーや花火などを計画するところもあるが、今年は感染症拡大の懸念から人が集まる企画は見送られる見通しだ。その代わり市では自宅で家族と過ごしたり、キャンドルの日で読書をするなどの過ごし方が推奨されている。
停電の日 停電の日はよくある任意参加の取り組みではなく、強制的に家庭用電源の供給が停止されるユニークな取り組みだ。もちろん、インフラや病院、データセンターなどの企業体に対する電力は維持されるが、多くの企業でもこの日ばかりは仕事を切り上げ8時以降は電力を使用しないようにしている(実際は停電になる過程を心配し早期帰宅するという理由が多いようである)。
近年、この祭事を市による強制的な電力使用権のはく奪ととらえ、これに抗議する声も聞かれている。しかし今年は外出自粛のムードも続く中、7,8月の経済活動再開本格化を見据えて「停電の日」を前倒した決定について、市民は比較的好意的に受け止めているようである(毛総新聞社電話調査による)