仕事納めとなる今日、田瓶市の矢後市長は市内で会見を開き、来年から始まる中期都市計画として、持続可能な発展目標「安定的な農業基盤の確立」「ジェンダー平等の実現」「強靭でエコな街作り」から成る政策の三本柱を表明した。
近年、田瓶の農業は外国産の安価な農作物にシェアを奪われ苦戦を強いられてきた。そこで、ブランド米「おかよたか」や全国的に生産が少ないロマネスコなど、田瓶市が得意とする高栄養価で安全な農作物の生産基盤を強化し、出荷規模の増加と食料自給率の改善に繋げたい考えだ。
また、都心部への人口流出や少子高齢化に歯止めを掛けるため、住みやすく働きやすい街作りを目指し、女性やセクシャルマイノリティに配慮した都市環境の整備と、地震や大型台風などの激甚災害を想定した災害対策の充実も目標に盛り込まれた。
持続可能な発展 2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(SDGs)に記載された国際目標。田瓶市は2016年に「環境・人権都市」を宣言し、SDGsに即した市政を運営することとした。これまで具体的な政策が示されてこなかったが、ようやくアジェンダが出そろった形だ。
市議会の反応 目高辰夫市議は、個々の施策の重要性に理解しつつ、同時並行的に成果を求める矢後市長の姿勢に対し財源の所在や実現性には疑義を表明したほか、自身の標榜するICT企業誘致の実現が政策の柱に含まれなかったことに強い不快感を示した。
おかよたか 田瓶市のブランド米で、芳醇な甘みともちもちとした食感が特徴。徐々に生産者を増やしており、認知度も向上中。